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『もえたん』は、2003年の秋に三才ブックスより発売された英語学習と二次元(アニメ調)美少女を組み合わせた英語参考書。内容的には、一つの英単語に対して、その解説と一つの例文が組になったものが多く掲載された単語学習帳である。

英文監修は埼玉大学名誉教授の渡辺益好、例文の英訳は西武文理大学専任講師の鈴木政浩が担当した。

数多く出版されている「萌え本」の中では最も商業的に成功したタイトルとしても知られる。『もえたん』の「たん」とは、英単語の「単」とインターネットコミュニティにおいて用いられる接尾語「たん」をかけている。

2006年7月現在、第1作と第2作の累計発行部数は40万部を超える。

『萌える英単語 〜もえたん〜』
ISBN 4915540707 / 新装版 ISBN 4915540979

2003年11月21日に『萌える英単語 〜もえたん〜』の表題で発売。なお、2005年3月26日発売の新装版は商標上の問題から『新装版 もえたん』の表題になっている(後述)。

本書の特徴は、何より通常はかけ離れたイメージである『オタク』と『勉強』を組み合わせたミスマッチングであるといえる。

本書の各節ごとには数ページのイラストと物語が掲載されており、本全体として簡単なストーリーを持っている。本書はフルカラーで、表紙から少女のイラストが掲載されているなど、特徴的な見た目で話題をよんだ。なお、カバーは裏返すと一般的な英単語帳に見せかけられる仕掛けもある(裏には「ハイブリッド英単語帳」と書かれている)。なお、イラストはこの作品が商業デビューとなるイラストレーターのPOPが描いている。

また本書の特徴は、その見た目やイラストだけではなく、一風変わった例文にもある。本書の例文は、その大半がアニメやゲームなどからの名台詞を引用したもの、あるいはそれらを連想させるものとなっている。これにより、本書は単にイラストの好みにより目を引くだけではなく、例文がカバーする範囲のアニメファンやゲームファン、あるいはオタクに類する層の注目を集める事に成功した。

ただし、本書の初版は「大学受験用の参考書」(帯による)を公称している反面、その英文校閲の杜撰さも指摘されている。これについては「誤った英語を身につけさせ、受験参考書としては相応しくない」などとする批判派から、「娯楽用にはよい出来であるし、英語学習の足がかりとしては十分」などとする擁護派まで、立場が割れている。製作者側も、校閲の担当者を探すのに苦労したと語っている(例文があまりに独特すぎるため、外国人から「例文が何を意味しているのか、さっぱりわからない」という声が多数あったという)。

実際にamazon.co.jpでは発売直後に売上ランキング1位となり、発行部数も発売から2ヶ月で10万部を超えるヒット商品となり、英語参考書としては異例のベストセラーとなった。amazon.co.jpではわずか2ヶ月分の集計にもかかわらず、『バカの壁』を抑えて年間ベストセラーランキング1位に輝いた。TBS系のテレビ番組・王様のブランチでこの『萌える英単語〜もえたん〜』が紹介されるなど、テレビ番組にも登場した。また、2004年8月より携帯電話アプリ(後述)もサービス開始。さらに、アニメ雑誌『アニメージュ』(徳間書店)2004年3月号では64ページの小冊子『ぷちもえたん - Appendix of Animage -』が付録になった(本編の「補習授業」と言う設定で、約120語の補遺が収録されている)他、フィギュアや各種キャラクターグッズも発売された。

2005年冬のコミックマーケット69の企業ブースでは、リスニングCD(後述)や豆本『もえたんnano』(内容は基本的に同じ)、ファンブックなどが販売された(一部同人ショップでも販売)。

類似商品として、女性向けの『恋する英単語』・さらには『おおきいおともだちのための えろたん』まで出されている。

2004年6月現在、発行部数は17万部。類書の『恋する英単語』が3万部。ちなみに英単語学習帳の定番のひとつである『英単語ターゲット1900』は『もえたん』発売後から2004年6月現在までに発行部数45万部である。

韓国では韓国語版が多楽園より『엽기영단어』(漢字にすると『猟奇英単語』:韓国語での『猟奇』は英語の“sassy”の意味・『猟奇的な彼女』を参照)という名で販売され、香港・台湾では銘顕文化より中国語(繁体字)版『萌單』が出版されている。

主な登場人物
声優はリスニングCD・テレビアニメのキャスト。

ナオくん(手塚ナオ(てづか なお))(声優:うえだゆうじ)
「もえたん」の主人公[1](「手塚」姓はアニメ化に際して追加された設定で、原作ではフルネームは不詳であった)。虹原いんくの幼馴染で、彼女に憧れられている普通の男子高校生。ゲーム好きで学業成績は悪く、突然現れた謎の家庭教師・パステルいんくの指導を受けることになる。
虹原いんく(にじはら いんく)(声優:田村ゆかり)
「もえたん」に登場するヒロイン[1]。高校生だが、とてもそうは見えないロリ体型。学業成績は優秀で、憧れのナオくんと同じ大学に行くために、魔法少女「パステルいんく」に変身して彼の家庭教師となる。なお、姓の「虹原」を読み替えると「にじげん」(2次元)となる。
パステルいんく
虹原いんくが変身した後の姿。コスチュームは白スク水ベース。魔力は一応存在するものの、殆ど役に立たない。性格は一見虹原いんくの時よりも大胆なように見えるが、実際には恥ずかしさを必死にこらえているいんく本人そのものである。魔法少女物のお約束で、素顔なのに何故か正体はバレない(終盤で変身能力を失った際は単なるコスプレだったのだが、それでもバレなかった)。アニメ版では家庭教師に加えて、あーくんが魔法の国に帰れる様に困っている人を助けてポイントを貯める任務が加わっており、魔法も結構役に立つ物に変更されている。
あーくん(本名:アークス・シェルダート・エルバイアス)(声優:小野坂昌也)
魔法王国の大魔導士だったが、訳アリでアヒルのような姿になってしまった。本名が長すぎるので「アヒルのあーくん」と呼ばれる。なお本名はアニメ化に際して追加された設定で、原作では不詳であった。重度のロリ趣味で、ストライクゾーンど真ん中のいんくに変身アイテム「Magical Phone」(アニメ版では「マジメロ」)を授けた。アニメ版ではいんくの変身シーンなどに興奮して大量のヨダレを垂らしている。いんくや他の女の子にセクハラを行う事もしばしば。
ぺんくん
いんくに無理矢理召喚され、しかも鉛筆に封印されてしまった魔法王国の大魔導士。早口でツッコミ好き、かなりの天の邪鬼な性格であり、煽りと叩きと晒しが大好きながらも、根は優しい。CD・アニメ版には未登場。
むにさん
いんくに召喚されていらだっていたぺんくんに腹立ち紛れに召喚されてしまい、さらに消しゴムに封印されてしまった魔法王国の大魔導士。知識や実力を持ち、抑え役となる穏和な人物だが、その性格ゆえ貧乏くじを引くことが多い。CD・アニメ版には未登場。

『moetan II』
上巻:ISBN 4915540987 / 下巻:ISBN 4915540995

『萌える英単語 〜もえたん〜』の続編として、2巻組で発売。上巻2004年12月、下巻2005年3月発売。タイトルがアルファベットでの記述のみになったのは、2004年2月に「萌える」という言葉が第三者(個人)により商標登録されたため、「萌える」の使用を回避した結果と言われている。なお、『萌える英単語 〜もえたん〜』の改訂版も2005年3月に『もえたん(新装版)』として発売された。

総見出し語1601語(上下巻合計)。難易度・カテゴリー別の単語配置や索引の追加など、単語集としての機能は前作を上回るものとなっている。また例文は『もえたん』サイトからの公募で集められたもので、時事ネタや最新オタク事情等を反映したものも多い。さらに、ストーリー(桑島由一書き下ろし)も英文となり、英語長文読解への対応が伺えるものの、肝心のストーリーの内容が全体を通して重い内容であったためか、単語集の例文のエキセントリックさに合っていたかどうかには疑問の声を上げる人が多い。

なお、後述の「もえたん3 魔法少女の帰還〜Return of the Little Witch〜!!」とは対称的に公式サイト「もえたんシリーズ対象マトリクス」においてはシリアスと学習性を高めた作品として紹介されている。

イラストレーターには吉成篤が起用。POPの絵柄とはまったく別の方向性で、「萌え」意味合いが前作と異なっている。

香港・台湾では前作と同様に、銘顕文化より中国語(繁体字)版が発売されている。

主な登場人物
透也(Touya)
「moetan II」の主人公。成績はあまり良くない。
優仁 (Yuni)
「moetan II」のヒロインで、透也の幼なじみ。天然な性格とは裏腹に、成績は良い。
千歳(Chitose)
「moetan II」のもう一人のヒロインで、透也と優仁のクラスメイト。優仁のよき相談相手でもある。

テレビアニメ

2007年7月よりチバテレビ他にて放映中。ハイビジョン制作。初代もえたんを原作とし、出演声優はリスニングCDの出演者をそのまま引き継いでいる。また、前番組『sola』より、ネット体制、映像フォーマット、製作委員会の一部組み合わせなどを引き継いでいる。

毎回の番組の最後に「もえたんコーナー」で英文を紹介し、また本編中でも数本の英文が会話の中に出てくる。しかし、出演声優の英語の発音は必ずしも良いものではなく、また英文も原作通りに難解あるいは実用度の低いものが多いので、英語の勉強には適さない。むしろ、それらを逆手に取ってネタにしていると思われる(原作でもその要素はあるが、よりその傾向が強い)。

また、作中で使われている英文だけでなく、アニメ自体にも、各種作品のパロディが多数見受けられる。中には川口敬一郎監督が手がけた作品に関連するパロディもいくつか見受けられる。[2]

性的表現に比較的寛容なUHFアニメでの放送であることを活かして、変身シーン他お色気、サービスシーンがかなり多い。シリーズ構成・脚本を『To LOVEる -とらぶる-』で有名になった長谷見沙貴が担当していることが大きいようだ。

スタッフ
原作:もえたん(三才ブックス)
企画:湯川淳、こんひろし(プラネットエンターテイメント)、加藤博、大野実
シリーズ構成・脚本:長谷見沙貴
ストーリー原案・原案設定:風森進
キャラクター原案:POP
キャラクターデザイン・総作画監督:西尾公伯
キーアニメーター:佐野英敏、梶浦慎一郎、我孫子守
マジックアイテムデザイン:うめつゆきのり
美術設定:比留間崇
美術監督:坂本信人
色彩設計:原田幸子
撮影監督:阿部安彦
CGI:シフト・アール
編集:田熊純
音響監督:松岡裕紀
音楽:渡辺剛
音楽プロデューサー:伊藤善之、木戸健介
音楽制作:ランティス
英文制作:株式会社インタック
英語指導:許綾香
アニメーションプロデューサー:丸山俊平
プロデューサー:永谷敬之、鎌倉和人、細川修
監督:川口敬一郎
アニメーション制作:アクタス
製作:ぱすてるインク応援団(バンダイビジュアル、プラネットエンターテイメント、アクタス、博報堂DYメディアパートナーズ)

アニメ版の新キャラクター
黒威すみ(くろい すみ)/てんぺらスミ(声優:戸松遥)
いんくの幼馴染みで同級生のお嬢様。いんくと同様の幼児体型でドジっ子体質。感情により変化するアホ毛が特徴。勉強は得意だが、英語だけは小さい頃の出来事が原因で苦手。昔はいんくと仲良しだったがナオくんに片想いするようになってからいんくをライバル視するようになり、何かにつけて張り合おうとする。偶然に変身シーンを目撃していんくの秘密を知り、さらに魔法の力を使い切って野良犬に襲われていたかーくんを助けたことから、マジメロを授かる。変身後の名称は絵画のテンペラ技法に由来しており、コスチュームは黒スク水ベース。着ぐるみの様なネコパジャマを愛用している(何故かオス)。朝に弱くいつも瑠璃子に叩き起こされている。
かーくん(本名:カークス)(声優:檜山修之)
魔法王国ではあーくんの同僚だったが、あーくんが原因でネコのような姿に変えられ、人間界に送り込まれることに。あーくんやいんくを追うためすみと共闘関係を結ぶ。あーくんほど露骨ではないがロリコン趣味で、すみの変身シーンなどに興奮して鼻血を垂らしている。また、自分では空を飛べないのか、人形扱いされているのか、よくすみに掴まれて移動している。
白鳥ありす(しらとり ありす)/アリス(声優:名塚佳織)
第3の魔法少女。カチューシャと眼鏡が特徴。普段は人気アイドルとして活躍している。魔法王国の住人らしく、あーくんに私怨がありつけ狙っている。いんく達より強力な魔法を用いるが、こちらの世界では消耗が激しく短時間しか変身できない。第5話では、いんくと共にあーくんに胸を揉まれた。
なーくん(声優:金田朋子)
ありすに仕えるウサギのような生き物。何故かいつもブルブル震えている。
瑠璃子(るりこ)(声優:森永理科)
すみの屋敷で働くクールなメイドさん。仕事に忠実だが、すみに対しては容赦ないツッコミやお仕置きを入れる。てんぺらスミの正体もすみの自室にいたとは言え、あっさり見抜く。年齢は不明だが、学生時代から幼いすみの世話をしている事から(いんくとあーくんがタイムスリップした時に遭遇)、20代後半前後と推定される。
手塚澪(てづか みお)(声優:中尾衣里)
ナオの妹。いんくがナオのことを好きだと知っていて、何かと協力してくれる。また結構なオタクで、アニラジをかかさず聞いていたり、同人誌を執筆したりしている。
鈴木麗美(すずき れみ)(声優:本多陽子)
いんくのクラスメイトで委員長。長身でスタイル抜群で胸も巨乳。可愛い子好き属性で、いんくやすみに萌えている。普段は眼鏡を掛けていないが、ごく稀に掛ける時がある。
田中里奈(たなか りな)(声優:井口裕香)
いんくのクラスメイト。ショートカットで活発な女の子。いんくやすみを小学生扱いしては楽しんでいる。
古田りほこ(ふるた りほこ)(声優:坂本美里)
いんくのクラスの美人英語教師。独身で結婚を焦っている。ダンディに助けられた事があり「赤いチューリップのお方」と呼び慕っている。
いんくママ(声優:石毛佐和)
いんくの母親。外見も若く、天然な性格をしている。
マジメロ(声優:木村亜希子)
いんく・すみ・ありすの変身アイテム。変身前はケータイ、変身後はステッキ状になる。なお、ステッキにはジョグダイヤルが付いている。困っている人を探知するナビゲーション機能や、魔法更正委員会からの人助けポイント通知の受信機能もある。
ダンディ(声優:中田譲治)
どこからともなくやってきては、いんくを助ける謎の中年男性。いんくには「ダンディさん」と呼ばれていて、独特の信頼関係のようなものが成立している。何故か警官に追われており、唐突に現れては唐突に消える。赤いバラならぬチューリップを手にしている。
警官(声優:家中宏)
ダンディを追う警察官。顔や言動が銭形警部に似ており、こちらは現れた瞬間理不尽な不幸に遭って退場する事が多い。ダンディとは10年以上追跡劇を演じているらしい。
親父(声優:岩田光央)
何故かそこかしこに姿を現す謎の豪快かつ変態な親父。その性格からか、いんくやすみにはぶっ飛ばされ、あーくんとはウマがあうためか師弟関係を結んでいる。
美穂(みほ)(声優:木村亜希子)
黒威家の別荘に住み着いていた幽霊。何故か巫女の格好をしており、幽霊のクセに怖がり。そのままいんくについて来ていまい、学園祭ではいんく達のクラスの「幽霊喫茶」で時給30円でアルバイトしている。





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